前回のブログ。包丁など持ったことがない自分。この仕事を続けていると書かせていただきました。ひと昔前と違い(私はもう間もなく傘寿)。専業主婦の皆様の中にも、近くに、特別な知識、技術が要らない、通いやすい仕事があれば、やってみようかしら、と思っている方がいらっしゃると思います。
1年半程の経験から、その様な時の選択肢の1つが「調理補助』と考えます。様々な理由で、この年齢でも働かざるを得ない自分(自業自得!)は当初仕事といえば、電車、バス、車、バイク等での通勤が前提で考え、遠回りしていました。求人誌でも関心がなかったので見逃していました。考えてもみませんでした。住まいから歩いて15分の距離に職場があろうとは!。
おまけに今までは、仕事に行く場合取り敢えず着替え、多少身だしなみを整える事は必須の前提。現在。清潔でさえあれば、どんな普段着でもよく、特に外出の準備はなく、気軽です。
現在の職場にも女性が5名程いらっしゃいます(希望シフトによる交代制)。通勤に対する準備はお化粧を含め、特別にはせず、普段のままと仰っています。
私の住まいは関東地方のある市。「区」の人口は約17万。端から端まで歩いても2時間程度の広さ。このそれ程広くもない範囲に、現在の職場と同様の老人向け施設が70箇所程あります。近くに従来から有ったにも拘わらず気にも留めていませんでした。私が、ご近所の方との何気ない会話の中から、歩いて15分のパート職を得た地理的理由です。
高齢化社会への移行が顕著な現在、これ等の施設は私の住む所だけではなく、どの地方でも同様と思います。気軽に買い物に行く様な範囲内にもあるかもしれません。
私はたまたま、老人ホームですが、
「調理補助」を必要とする職場は他にも企業、工場等の社内食堂、病院、養護施設、幼稚園、小中学校等がある様です。従って気をつけてみれば、お住まいの近くにも必ずあると思います。求人誌にもよく掲載されているようです。
比較的公共性の高い施設の中の厨房が実際に働く場所であるため、職場環境としては、物理的にも整備されており処遇面なども、受託業者として多数の拠点を持つ企業が多いため、法制面に則り全うに運営されてされているようで、ある意味安心して働ける場所と思います。
ご希望に合う働き場所。見つけられる可能性があると思います。例として、学校内の業者では土日祝休み、長期休暇(夏、冬)も取れる様に聞いています。
私の現在の職場。お子様の手が掛からなくなったので扶養内で働きたい。定年退職後からパートとして最小限の時間で勤め始め、趣味の旅行等を楽しみに既に10年という男女。調理師免許を目指す若い女性など様々。皆様ご自分の時間、望む条件にあわせて勤務、安定した仕事として捉えていらっしゃる様です。また、主婦の方のお話では、限られた時間、材料の中で、いかにおいしく、早く、彩り豊に作るか、大変勉強になり、日々の生活に活かせるせる。との事です。
私の場合、長年一貫して工業系の仕事に従事、調理師という職業に関して全く知識ゼロでしたが、今、何とか継続できています。
ご自分は転勤族の妻と仰っているある女性。ご主人様が定年退職したら、お世話になった方がいらっしゃる、気に入った前任地でご夫婦で小料理屋さんを始める事が夢とのお話。転勤先で、同様なお仕事をされていて、そこでの実務経験証明書を既に持たれていて再度転勤になるまでここで働き、証明書をいただき、2年以上の実務経験を取得したいと云い、調理の見習いもされています。
お話では各県で年1回(神奈川県のみ2回),6月~11月にマークシート方式での試験があり60%の正解率で合格できるそうです。
調理学校に通うと、年間100数十万、通信講座でも4万数千円。無論内容はより豊かでしょうが。ここではお給料を戴きながら、お2人の夢の実現が出来ると輝いておられます。夢。うらやましいですね。言い出しっぺといわれる、ご主人様も、将来の夢、奥様のお陰で実現。うれしいでしょうね。
ご参考までに
現在の私の職場で仕事の内容を記します。
1 厨房のある場所 収容人数 50人程度の有料老人ホーム
2 雇用先 集団給食委託サービス業者
3 人員 当直3~4人(シフト勤務)計6人
4 勤務時間 1, 6:00~9:00 (朝食対応) 検食提出時間=7:10 提供時間=7:30
2, 9:00~12:00(昼食対応) 検食提出時間=10:45 提供時間= 11:30
3 , 15:00~18:00 (夕食対応) 検食提出時間=16:45 提供時間= 17:30
ご希望により複数対応可
5 業務内容 調理補助
時系列で私の仕事内容を記させていただきます。
1 出勤 4:45 (他の方5:30, 私は高齢で仕事が遅いため自主的に)
厨房事務所で指定の白衣に着替え、体調管理台帳記入(体温、お腹、爪その他約10項 目)、 マスク、帽子等着用。時計、携帯は厨房持ち込禁止。
2 厨房に入室 5:00 まず、入念に手洗い、殺菌。6:00の調理担当者出勤までに下 下記の段取りを完了の事。
1) お客様(入居者)個人の食事内容変更指示連絡書の確認、サイン。
2) 調理形態別提供数量の確認(常食、一口大、刻み食、ミキサー食等)。
3)前日、滅菌乾燥済み調理器具,備品(プロセッサー、ミキサー、その他の定位置設 置と動作確認)・
4)前日、滅菌乾燥済み食器類の定位置収納及び、当日使用分の数量確認準備(約20種 類のうちから当日の献立に合わせる)。
5)提供用ラックの配膳盆へお客様食札の配置 (個人別食事形態の詳細が記号・色分 け等で記載)提供順番はホーム側指示による。
6)お客様飲用 白湯の定位配置。
7)洗い場、熱湯洗浄滅菌機、乾燥装置の整理、準備。
8)調理担当者使用調理器具確認,定位置設置。
9)朝食パン指定お客様向け作業 指定形態(常食、1口大、刻み、1,5 0.5分割 等)でカット、ラップを掛け配膳盆へ。
厨房は配膳のため、食堂に直接面しており、皆様のご様子も直接うかがい知る事
が出来ます。忙しく立ち働きながらも、自分の行く先を垣間見る様です。
(5:30) お客様がそろそろ食堂へ。1人で確りといらっしゃる方、
介護職員の方に両手を引かれてよちよち歩きで来られる方、
歩行器で少しずつ、車椅子で静かに、元気に「皆様、おはよ
うございます」と云いながら入ってくる方、
「わあわあ」云いながら賑やかに入ってくる人 等様々。
(6:00 調理担当出社) この後は全て調理担当との連携作業 朝食提供時間 7:30
(6:30) TVを食い入るように見る人。じっと腕組み考え事をしている
方。「お腹すいたよ、早くして」と叫ぶ人。うとうとの人。
数人の職員の方達、前掛けを準備する等、食事介助の準備に
お忙しい。この時間、職員の方も戦闘開始です。
「もう少し、お待ちになってくださいね」。(作業しながらの 私の独り言)
3 副菜開始
1) 調理担当者から調理済みで受け取る(通常、ステンレス容器に入った状態で受け取る)。
2)予め数量別に用意した器に常食、一口大別に盛り付け(使い捨てポリ手袋、レードル を 使用)。一口大分は鋏で小さくカット。
3)完了した器をお客様配膳盆に置く。
4)刻み食のお客様分をプロセッサーに掛ける 。
5)予め用意した数量分の器にレードル或いはスプーンで盛り付け。
6)刻み食のお客様はとろみを掛ける人、とろみ禁の人あり、要注意,再確認後お客様配膳盆へ。
7) ミキサー食のお客様分をミキサーに掛ける。予め指定された調味料、とろみを入れ味見、確認。
8) 味が適正であれば、こし器で濾す。
9)予め用意した数量分の器にレードルで盛り付け指定配膳盆位置に置く。
10)上記で使用したステンレス容器を手洗い、熱湯洗浄機に掛ける。
11)プロセッサー、ミキサー、こし器、レードル、スプーン等を熱湯で手洗い。
4 主菜開始
作業内容としては、副菜とほぼ同様。常食、一口大、刻み、ミキサーの各食事形態の順に作業。大きな違いは、主菜盛り付け作業は時間との戦いになります。お客様へのお食事提供時間は7:30ですが、その前にホーム担当者に「検食」を提出し、合格点を貰はなければなりません。7:10が提出時間です。7:00近くなると、自然、時計の針をを気にしながらの作業になります。
5 飲み物
お客様指定で特別な栄養剤、牛乳、ヨーグルト等毎朝付ける方とは別に、日替わりでその日の献立に合わせて1つずつお付けします。 各種野菜ジュース、ヤクルトなど9種類程あります。お客様により禁止されているものがある日は基準により他の代替品で対応します
6 味噌汁
味噌汁椀。4種類程の中からは夫々のお客様に対応する物が指定されています。常食、一口大のお客様は同一、ミキサー食指定は別途。
塩分制限のお客様は半量用でご用意いたします。
この作業は時間的に通常、食事提供指定時間7:30直前になります。焦るとせっかくよそったお椀を配膳盆に置く時にこぼしてしまったり、要注意です。準備される量は殆どギリギリの計算で用意されるため。急ぐ中にも慎重さを要求されます。
(7:15) 皆さま、夫々ご自分の席に着いてお待ちになっています。独
り言をつぶやく人。隣の人となごやかに歓談する人。
時には喧嘩めいた口調、職員のかたが慌ててなだめる場面
も。童謡を突然口ずさむ方も。(心がほぐれます。)
担当者の指導で「嚥下体操」が始まると。もうすぐです。
それ!慎重に、且つスピーディに。自分に言い聞かせる。
7 配膳
7:30 全ての料理が指定調理方法で定位置に乗せられているか、また箸、スプーン、ストロー等の各お客様提供基準に合致を再確認。指定の順 番どうりに職員の方にお渡し。急いで且、慎重に50人分。最後の配膳盆を職員の方へ。ほっと一息。思わず深呼吸。 早く配膳されたお客様は、食べはじめている。不思議に静か。(美味しく召し上がっていただいているかな。)
8 回収と洗浄滅菌
20分後位には通常最初の配膳盆が戻ってくる。元気な方の分です。残さているもの全くなし。美味しく召し上がっていただいたのだ。嬉しいです。 職員の方が済まれた方の配膳盆を配膳ラックに次々に回収してくれている間、私はすぐに調理器具全ての洗浄,滅菌等の作業。 主菜から副菜の器、蓋付の物、箸、スプーン等々細かく分けると500点位。 手順としては、残飯の取り分け、シンクで手洗い、濯ぎ、熱湯機械洗浄、分類、滅菌乾燥、となります。 まさに機械的作業です。特に手洗いはご家庭とは違い、最初は戸惑う事と思われます。なにしろ量と求められるスピードが違います。 ここだけは大変です。ただお客様を待たせているわけではなく、次の昼食との兼ね合いでスピードを要求される訳で、多少は気が楽です。 私はまだですが、長年続けている女性は普通に時間内に完了し、苦とも思ってない様で、早さを楽しみながらやっていらっしゃる様です。
分類は食器を種類別スチールの籠に纏め、滅菌乾燥庫の指定場所に入れます。少なくとも8:45分位に入れないと、同じ器を使う昼食用として間に合いません。箸、スプーンを滅菌乾燥庫に入れると一段落です。 次に取り分けた残飯を計量し、日報に記入。残飯籠、箸、スプーン用ステンレス容器を滅菌乾燥後定位置に置きます。
朝食担当の最後の仕事は滅菌乾燥後の配膳盆を配膳ラックの指定位置に置き、昼食用にお客様の食札をセットして朝食分作業完了です
食事介助を受けているお客様分の回収はどうしても遅くなり、お盆も取り散らかった状況で戻ってきます。なかには全く手をを付けられていないものもあります。その時は、忙しい中でもお客様の体調が気になり、心配します。作業終了目標時間に近ずくほど処理に手の掛かるものが返って来ます。召し上がる方も一生懸命食べようとし、介助職員の方も、1口でもと工夫をこらた結果の老人ホーム特有の事でしょう。お疲れ様です。
朝、昼連続勤務時は、ここで15分の小休止、軽い賄食を取ります。
(8:15) *ごちそうさま。おいしかった。ありがとう。なにしろ食
る事が一番の楽しみなの。
次に好きな事はお風呂とおトイレ。
*お兄さんありがとう。ご馳走様。
(私、80歳もそう遠くないのに、マスク、帽子だ らかな?、うれしい事です。)
でも。私。朝ご飯まだ食べてないんですけれど。すぐ用意
してください!。
*おじさん。量が少ないよ!。俺昔から、丼飯ばかりだった
から、明日から丼にしてよ。
*(お薬のコップを持って)お兄ちゃん、これにコーヒー入
れてよ、コーヒー好きなんだ。
いろいろあります。
(9:30) *ありがとさん。またお願いしますね。
着替えて帰るとき、エレベーターのなかで偶然一緒になった車椅子の女性からの言葉です。私の年齢故、まだ、慣れているとはいえず、周りの同僚にその分負担を掛けて居ると思いますが、この様な言葉を貰うと、大変うれしく、頑張ろうと改めて思います。
最後に私の出勤時間4:45と記しましたが、これは私の年齢故、動作が遅いと思い自主 的にこの時間にしているだけで、皆様は定時の 30分前に出られて、十分間に合っている様です。
時給に関しては、多少の相違はあるようですが、通常その地域の最低賃金、場合により
50~100円増し。 1000円位でしょうか。 休みに関しては前月に翌月の希望休を予め
申請し、プライベイトを優先。職場がら月1回検体を提出。年1回の定期健診があり、
健康管理の参考になります。
多少同僚の皆様にご迷惑をかけながらも、この仕事をさせて戴いています。他のシフ ト(昼、夜)も対応しています。多少の違いはありますが取り敢えず朝食分だけ書かせていただきました。ご参考になれば幸いです。
拙いかつ長い文をお読みいただきありがとうございました。